クチトレはオーラルフレイルの改善を目的にできますか?

はい、オーラルフレイルの改善を目的にできます。

口の機能が低下することは、生きる力や生活の質の低下に繋がりやすいため、口の機能は生涯を通して良い状態に維持管理しなければならない大切な機能です。
ぜひ、一日でも早く、できれば今日からクチトレを習慣にしていただきたいと思います。

栄養は「しっかりとる」だけではなく、栄養は「楽しく美味しくしっかりとる」ことが大切で、そこには口で食べるからこそ得られる満足感があります。しかし、口にフレイルが起こり、何の努力も行わないと軽症からどんどん悪化する可能性もあります。楽しみだった食事に不安を感じるようになり、突然のムセや咳き込み、誤嚥が起こってしまうなどで苦しい経験を繰り返すうちに、食事が怖くなり、食卓を遠ざけるようになってしまいます。

加齢によって全身の筋力が落ちていくように口や口の周りの筋力も落ちていきます。
わかりやすい口に関する筋力低下は唇をぴったり閉じていられなくなることです。
普段、座っている時も立っている時も気がつくと口がいつも薄っすら開いている、寝ている時には、大きく開いている、ご高齢になるとそうなってしまう、仕方ないことだと思っている方もいらっしゃると思いますが、唇は筋力が低下すると開いてしまいます。

口が開いた状態では多くの場合、口呼吸になってしまうため、呼吸のたびに唾液が蒸散して口の中はカラカラに乾いていることも少なくありません。

口に食べ物を入れても唇を閉じる力がなければ、口から食べ物がこぼれ落ちることもあれば、よだれが垂れることも出てきます。唾液が蒸散した状態が続いた口腔内は、舌が乾燥していて味覚に変化が起こっている場合も考えられます。また食物は唾液と混ざり合って旨味を感じ、食塊が形成されますが、カラカラの口の中では難しくなる場合もあります。さらに飲み込む瞬間はアッという間です。そのアッという間を創り出す力に唇をギュッと強く閉じる動きは必要不可欠です。

介護現場の食事時間で、口が開いたままの高齢者にスプーンでドロドロの食物を入れ、「ゴックンしてください」と言葉をかけている風景をよく見かけますが、口を開けたまま飲み込むことは可能かどうか、私たちは当たり前のことは、よく考えないでやっているんだと気づきます。

唇を閉じることの重要性は、私たちの想像を遥かに超えます。

まずは唇を閉じる力を取り戻すことから頑張ってみてはいかがでしょうか。